2026年10月7日
暇になる前に配る。チラシは「今」ではなく「数ヶ月後」のための仕事
「暇になったら配ろう」が一番危ない考え方
工事が立て込んでいるときは、チラシのことなど考える余裕がありません。「落ち着いたら配ろう」「手が空いたら配ろう」と思っているうちに、気づけば次の仕事が決まっていない。そんな経験はないでしょうか。
これは多くの工務店社長がはまる落とし穴です。理由は単純で、チラシを配ってから電話が鳴るまでには、どうしても時間差があるからです。
チラシは「撒いた瞬間」には効かない
チラシを見て「うちも頼もうか」と思っても、すぐに電話をかける人は多くありません。チラシを冷蔵庫に貼っておいて、何かのきっかけ(水回りの不調、近所での工事、家族との話し合いなど)で初めて連絡してくる、というケースがほとんどです。
つまりチラシの反響は、配った直後ではなく、1ヶ月後、2ヶ月後にじわじわ出てくるものだと考えておく必要があります。
ここで「今は忙しいから配らなくていい」と判断してしまうと、忙しさが落ち着いた頃には、次の仕事につながる種がまったく畑に蒔かれていない状態になってしまいます。仕事が切れてから慌てて配っても、反響が出るのはさらに先。その間の空白期間が、工務店の経営をじわじわと苦しくします。
繁忙期こそ、次の種をまくタイミング
ここで発想を逆転させます。チラシを配るのにいちばん適したタイミングは、実は「忙しいとき」です。
忙しいときに配ったチラシの反響が出るのは、少し先。ちょうどその頃には、今の現場が一巡して手が空いてくるタイミングと重なります。先に種をまいておけば、忙しさが落ち着く頃に、次の仕事の相談が入ってくる、という流れが作れます。
逆に、暇になってから配ったのでは遅いのです。配る→反響が出る→現場に入る、という一連の流れには、どうしても数ヶ月の時間がかかります。暇になったタイミングで動き出しても、その空白期間の売上はもう戻ってきません。
配布計画は「逆算」で立てる
ここで大切なのは、カレンダーを使って「逆算」で配布タイミングを決めることです。
やり方はシンプルです。
- 自社の繁忙期・閑散期を、過去の受注状況からだいたい書き出す(「夏前は水回りの相談が増える」「年末は手が空きがち」など、ご自身の商圏・業種での実感で構いません)
- 「このあたりで手が空きそうだ」という時期の2〜3ヶ月前に印をつける
- その印をつけた時期に向けて、チラシを配る予定を先にカレンダーに書き込んでしまう
ポイントは、「忙しいから後回し」にせず、先に予定として確保してしまうことです。忙しい時期の配布は、社長自身がポスティングする時間が取れないことも多いので、スタッフに頼む、ポスティング業者に頼む、など配布そのものを誰かに任せる段取りも一緒に考えておくと無理がありません。
繁忙期と閑散期の波は、お金の話にもつながる
繁忙期・閑散期があるのは、業種として当然のことです。問題は、その波に合わせて仕事がゼロになる期間を作ってしまうことです。チラシの配布を繁忙期からずらさずに続けることで、仕事の切れ目そのものを浅くしていくことができます。
なお、反響がどれくらいの時期に出やすいかは、エリアや時期、チラシの内容によっても変わってきます。1回配って「思ったタイミングで反響が出なかった」としても、それ自体は失敗ではありません。何度か繰り返しながら、自社の「配布から反響までの時間差」の感覚を掴んでいくことが大切です。
まとめ
- チラシの反響には時間差があり、配った直後ではなく1〜2ヶ月後に出ることが多い
- 「暇になったら配ろう」では遅く、仕事が切れたあとの空白期間が長引いてしまう
- 繁忙期こそ、次の仕事の種をまく絶好のタイミング
- 自社の繁忙期・閑散期を書き出し、そこから逆算してチラシの配布予定を先にカレンダーに入れておく
- 配布から反響までの時間差は業種やエリアで変わるので、何度か試して自社の感覚を掴んでいく
忙しい今だからこそ、カレンダーに次のチラシの予定を一つ書き込んでみませんか。