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「お金の日」を決めるだけで、社長の不安は減ります

「お金の日」を決めるだけで、社長の不安は減ります

「性格」のせいにしていませんか

「うちの社長、どんぶり勘定で」「数字が苦手で」——そんなふうに自分を語る社長さんに、よくお会いします。

でも、お金の管理が苦手なのは、性格の問題ではないことがほとんどです。現場に出て、見積もりを作って、職人さんの手配をして……そもそも「お金だけ」に向き合う時間が、1日の中にないのです。

性格を変えようとしても、なかなかうまくいきません。それより、放っておいても勝手にお金と向き合える「仕組み」を作ってしまうほうが、ずっと簡単です。今日は、そのための3つの仕組みをご紹介します。

仕組み1:「お金の日」をカレンダーに固定する

まず、毎月1回「お金の日」を決めてください。25日でも、月末でも、自分がやりやすい日でかまいません。大事なのは、「気が向いたらやる」ではなく「その日が来たらやる」に変えることです。

やることはシンプルです。

  • 通帳(またはネットバンキング)の残高を見る
  • 今月の入金と出金をざっと確認する
  • 来月、大きな支払い(税金・保険・車検など)がないか確認する

これだけで十分です。カレンダーやスマホのリマインダーに「お金の日」と入れておけば、忘れようがありません。仕組みが覚えていてくれるので、社長は思い出す努力をしなくてよくなります。

仕組み2:「3行資金繰り表」で先を見る

資金繰り表と聞くと、難しい表計算を想像するかもしれませんが、まずは3行で十分です。

  1. 今月末の手元のお金(残高)
  2. 来月入ってくる予定のお金(入金)
  3. 来月出ていく予定のお金(支払い・給料・材料費など)

この3行を、ノートでもスマホのメモでもいいので、「お金の日」に書き出すだけです。

ここで見るべきは、売上の多い少ないではありません。「来月、お金が足りなくなりそうか」だけです。工事は黒字でも、入金より先に材料費や職人さんへの支払いが出ていけば、手元のお金は減ります。これが「黒字倒産」と呼ばれる状態の入り口です。売上ではなく、手元の現金の動きを見る習慣が、社長の安心につながります。

3行を毎月続けていくと、「今月は薄いな」「再来月は厚くなりそうだ」と、先の見通しが立つようになります。見通しが立てば、値引きするかどうか、次の仕事を受けるかどうかの判断も、速く決められるようになります。

仕組み3:「相談日」も先に決めてしまう

3行資金繰り表をつけていると、「これ、このままで大丈夫かな」と不安になる月も出てきます。そんなとき、一人で抱え込む必要はありません。

税理士さんとの面談も、「不安になったら相談する」ではなく、「年に数回、定期的に相談する日」として先にカレンダーに入れてしまうのがおすすめです。予定として決まっていれば、忙しさに流されて後回しにすることもなくなります。

相談のときは、難しい言葉で話す必要はありません。「今月の3行資金繰り表」をそのまま見せるだけで、税理士さんには十分伝わります。手元のお金がどう動いているかが分かれば、税金の準備や、借入の相談についても、具体的なアドバイスをもらいやすくなります。

なお、税金や融資、補助金などの制度は変わることがあります。最新の内容は、必ず税理士や窓口で確認してください。

まとめ

  • お金が苦手なのは性格ではなく、向き合う時間がないだけ
  • 毎月の「お金の日」をカレンダーに固定する
  • 「残高・入金・支払い」の3行資金繰り表で、来月の見通しを立てる
  • 税理士への「相談日」も先に決めておき、一人で抱えない
  • 数字が得意になる必要はありません。仕組みさえ回れば、社長の不安はそれだけで小さくなっていきます。