小さな工務店の
集客ノート

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「お客様に合わせます」をやめませんか

「お客様に合わせます」をやめませんか

「なんでも合わせます」は、下請け時代の口癖

独立する前、下請けとして仕事をしていた方なら、こんな言葉が口癖になっていないでしょうか。

「お客様に合わせます」「言われた通りにやります」「いくらでも頑張ります」。

これは、元請けから仕事をもらう立場だった時代には、必要な処世術だったはずです。決めるのは元請けで、自分は「使いやすい職人」であることが評価につながっていました。

でも独立して元請けになった今、この癖をそのまま持ち込んでいると、かえってお客様からの信頼を下げてしまうことがあります。

なぜ「合わせます」が信頼を下げるのか

言われた通りにやる、は「プロがいない」ということ

お客様は、リフォームや修繕のプロではありません。だからこそ、プロに相談したいのです。「どうしましょうか?」「お客様のご希望通りに」とすべてを聞き返してしまうと、お客様は「この人、頼りないな」と感じてしまいます。本当に信頼されるのは、「うちなら、こうします」とはっきり提案してくれる相手です。

いくらでも安くする、は「安いから選ばれる」関係をつくる

値引きに応じ続けると、お客様との関係は「価格で選ばれる関係」になっていきます。一度安くした相手には、次も安さを期待されます。安いからお願いする、というお客様は、もっと安い業者が現れれば離れていきます。信頼で選ばれる関係とは、根本から違うものです。

いつでも駆けつける、は自分の首を絞める

「いつでも」「すぐに」を売りにしてしまうと、自分の時間も体力も、お客様の都合に振り回され続けます。小さな工務店は人手が限られています。無理を重ねた結果、本来もっと丁寧に対応できたはずのお客様への仕事の質が落ちてしまっては、本末転倒です。

元請けとして、まず持つべきもの

下請けマインドを手放すために必要なのは、「自分の商圏」と「自分の得意」を決めることです。

エリアを広げず、半径1.5kmほど、世帯数にして5000世帯くらいの狭い範囲に絞り込みます。そのかわり、そのエリアの中では「一番顔を知られている工務店」を目指します。エリアを絞れば、移動の負担も減り、無理な「いつでも駆けつけます」をしなくても、ご近所だからこそすぐ対応できる、という自然な強みに変わります。

得意分野も同じです。何でも屋のように「なんでも承ります」と言うのではなく、「うちは水まわりが得意です」「小さな修繕を丁寧に見ます」など、自分の強みをはっきり伝えましょう。すべてのお客様に合わせるのではなく、自分の得意に合うお客様に来てもらう、という発想の転換です。

「合わせない」ことは、冷たいことではない

誤解してほしくないのは、これは「お客様の話を聞かない」ということではありません。むしろ逆です。お客様の悩みはしっかり聞いた上で、「うちならこう提案します」「このエリアで、この工事を得意にしています」と、プロとしての考えを持って答える。これが、下請け時代とは違う、元請けとしての向き合い方です。

はじめは「せっかくのお話を断るようで不安」と感じるかもしれません。ですが、軸を持たない工務店より、軸のある工務店のほうが、結果として「あそこに頼めば間違いない」と思い出してもらえる存在になります。

まとめ

  • 「言われた通りに」「いくらでも安く」「いつでも駆けつける」は下請け時代の癖で、そのままでは元請けとしての信頼を下げてしまう
  • 値引きに応じ続けると、価格でしか選ばれない関係になってしまう
  • 自分の商圏(目安5000世帯程度)と得意分野をはっきり決め、その範囲で一番に思い出される存在を目指す
  • 「合わせない」ことは冷たさではなく、プロとしての提案

まずは今週、自分の口から「お客様に合わせます」という言葉が出そうになったら、一度立ち止まってみてください。その代わりに「うちならこうします」と言えるかどうか、試してみるところから始まります。

▶ この内容は動画でもくわしく解説しています

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