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5分でできる、いちばん簡単な資金繰り表の作り方

5分でできる、いちばん簡単な資金繰り表の作り方

「今月、いくら残るか」が分かりますか

見積もりも順調、現場も動いている。それなのに、なんだか気持ちが落ち着かない。そんな社長さんは多いのではないでしょうか。

その正体は、たいてい「来月のお金がどうなるか、はっきり分かっていない」ことにあります。仕事があるかどうかより、お金がいつ・いくら入って、いつ・いくら出ていくかが見えないことの方が、実は不安の大きな原因だったりします。

これを解消するのに、難しい会計知識は必要ありません。ノート1ページ、3行だけの「資金繰り表」で十分です。

黒字とお金があることは別の話

「今月は利益が出ているから大丈夫」と思っていても、手元の現金が足りなくなることがあります。理由は単純で、材料費や外注費の支払いが先に来て、お客様からの入金が後になることが多いからです。

工事は完了して利益は出ているのに、入金はまだ先。その間に支払いだけが重なると、通帳の残高はどんどん減っていきます。これが「黒字倒産」と呼ばれる状態のもとになる仕組みです。

つまり、見るべきは「儲かっているか」だけでなく、「今、手元にいくらあるか」「来月末にいくら残るか」なのです。

ノート1ページでできる、3行の資金繰り表

用意するのは、ノートかノートアプリだけです。次の3行を、今月分から書いてみてください。

1行目:今月入るお金

今月中に入金が確定している(または入金予定の)金額をすべて足します。工事代金の入金、着手金、すでに請求済みで支払期日が来る分などです。「まだ見積もり段階」のものは含めません。

2行目:今月出ていくお金

今月中に支払う予定の金額をすべて足します。材料費、外注費、リース代、保険料、そして自分や従業員の給料も忘れずに入れます。カード払いの引き落としも、この「出ていくお金」に数えてください。

3行目:月末に残るお金

今の通帳残高に1行目を足して、2行目を引くだけです。

今の通帳残高 + 今月入るお金 − 今月出ていくお金 = 月末に残るお金

これだけです。電卓があれば5分もかかりません。

3行書いたら、次にすること

この3行を、来月分・再来月分と、分かる範囲で3ヶ月先まで書いてみましょう。すると「今月は残るけど、再来月は危なそうだ」というような、少し先の山や谷が見えてきます。

大事なのは、正確さより「早めに気づくこと」です。多少ざっくりした数字でもかまいません。「あと2ヶ月後に苦しくなりそうだ」と今のうちに分かれば、入金を早めにお願いする、支払いの時期を相談する、といった手が打てます。逆に、その場になってから気づくと、選べる手立てはぐっと少なくなってしまいます。

数字が苦手でも、続けるコツ

  • 毎週決まった曜日(月曜の朝など)に3行だけ更新する
  • 通帳やアプリの残高をコピーするだけでOK、細かい内訳は後回しでいい
  • 数字が合わなくても気にしない。ざっくりの流れが見えれば十分

もし表を書いてみて「これ、このままだと厳しいかも」という月が見えてきたら、一人で抱え込まず、早めに税理士さんなど専門家に相談することをおすすめします。早い段階であれば、一緒に考えられる選択肢も増えます。なお、資金繰りに関する制度や支援の内容は変わることがありますので、最新の情報は税理士や窓口に確認してください。

まとめ

  • 不安の正体は「儲かっているか」より「お金がいつ入って、いつ出るか」が見えないこと
  • 黒字でも、入金より支払いが先に来ると手元のお金は足りなくなる
  • ノート1ページに「入る・出る・残る」の3行を書くだけで、資金繰り表になる
  • 3ヶ月先まで書いて、山や谷に早めに気づくことが何より大事
  • 厳しそうな月が見えたら、早めに専門家に相談してよい

まずは今月分の3行だけ、この週末に書いてみることから始めてみませんか。