2026年7月19日
商圏は5000世帯・半径1.5kmで大丈夫。狭いから儲かる理由
「もっと広いエリアから集客しないと、売上が伸びないのでは?」
小さな工務店の社長さんの多くが、こう考えて商圏を広げようとします。でも、一人経営や少人数でそれをやると、移動時間ばかりが増えて、見積もりや現場作業の時間が削られるという悪循環に陥ってしまいます。
結論から言います。商圏は5000世帯で大丈夫です。
5000世帯=半径約1.5km(中学校区)
5000世帯とは、距離にすると事務所を中心に半径約1.5km、だいたい中学校区くらいの範囲です。中学生が端から端まで歩いて30分ほどで行ける、かなり狭いエリアです。
「そんなに狭くて、仕事があるの?」と思うかもしれません。でも、この狭さこそが、小さな工務店にとって最強の戦略になるのです。理由は大きく2つあります。
メリット1: 移動のムダがゼロになる
車での移動中は、運転以外何もできません。往復1時間の現場に通えば、1日1時間が何も生まない時間になります。
半径1.5km圏内なら、どの現場も数分で着きます。
- 渋滞に巻き込まれない
- 現場の掛け持ちがしやすい
- 忘れ物を取りに戻るのも、ちょっとした確認に寄るのもすぐ
移動が減ったぶん、見積もり・段取り・現場仕事という「売上を生む時間」に集中できます。一人でやっている工務店ほど、この差は大きく効いてきます。
メリット2: 「超近い」は「超安心」という武器になる
もう1つのメリットは、お客さんの心理にあります。
お客さんから見ると、「すぐ近くの工務店」というだけで安心感があります。そこには、ちゃんとした理由があります。
「この狭い地元で悪い評判が立ったら、商売を続けられないはず。だから、この人は手抜きをしないはずだ」
地元に根ざしているという事実そのものが、「誠実に仕事をするはずだ」という信頼を最初から生んでくれるのです。これは、遠くから来る大手や、どこの誰か分からないネットの業者には、絶対にまねできません。
「何かあれば15分で駆けつけます」と言える近さは、価格勝負を避けるうえでも強力な武器になります。
広げるのは、あとからでいい
もちろん、商圏を一生広げてはいけないという話ではありません。まずは5000世帯で顔を覚えてもらい、OB客と紹介が回り始めてから考えればいいことです。
順番を間違えて先にエリアを広げると、移動で消耗し、どのエリアでも顔を覚えてもらえない、という中途半端な状態になってしまいます。
まとめ
- 商圏を広げるほど、移動時間が増えて売上を生む時間が減る
- 目安は5000世帯=半径約1.5km(中学校区)
- 狭いと移動のムダがなくなり、現場の掛け持ちもしやすい
- 「超近い=超安心」。地元だから手を抜けない、という信頼が最初からある
- 広げるのはOB客と紹介が回り始めてから
まずは地図を開いて、事務所から半径1.5kmに円を描いてみてください。そこがあなたの主戦場です。